2020/12/07 16:56

これもご来店頂いたお客様からよくいただくご質問です。


ズバリお答えします。「一生」です。

とは言いましたが、実はちゃんとした決まり事はありません。
昨今では、節句に対する意識の変化や、住宅環境の変化も相まって、「結婚するまで」「成人するまで」「小学校あがるまで」そんな声がよく聞こえてくるようになりました。

ですが、ここで一つお伝えしたいのが、雛人形や五月の鎧・兜は子供さんを喜ばせる為のおもちゃではないという事です。
節句行事の基本となる考えは「季節に沿った品で室内を飾り付ける」「子の成長と厄払いの願を掛ける」の2点です。
とりわけ、歴史を紐解いていくと、厄除けとしての意味合いが強い行事です。
その中で、雛人形や五月の鎧・兜は持ち主様の厄を代わりに受ける「身代わり」という位置づけになります。

そこから考えれば、季節は延々と巡ってきますし、降りかかる「厄」も一生無い方が良いに決まっています。

とは言え、現代においてご自身の節句人形を一生所有されるという方は昔ほど多くはないのが現実です。
しかしながら、送り主様はお子様の事を想いながら、決して安価ではない雛人形や五月人形を誂え、頂いた側は盛大にお祝いの席を設けていた訳です。そんな気持ちも汲んで頂き、長く大切にして頂きたいと思います。